タコメーター
この日はしばしばタコメーター・ストップに悩まされました。
タコメーターとは、回転式の速度計のことで、イランでは、大型バスやトラックなど一部の車両が幹線道路を走る際に実施しています。
一定距離ごとに検問所があり、ドライバーはそのつど、タコメーターを提示して検問を受けなければなりません。
これは移動距離と移動時間から速度を算定し、制限以上のスピードで走ってないかどうかを割り出す仕組みのようです。
これはあくまで平均速度ということになるので、日本のように瞬間速度から違反者を摘発するネズミ捕りとは違い、やはりお国柄でしょうか。
それでも、結構厳しいらしく、罰金は1回の違反に付き20ドルとのこと。これではドライバーも慎重にならざるを得ません。
この場合、検問所間の距離があまり長いと効果がないためか、ほぼ1時間に1回のペースで、検問があり、検問所のない山道などでは警察官が待機していてストップを命じられたこともありました。
もつとも、中には日本人の観光バスと見ると、賄賂欲しさにストップを命じる不法な輩もいるとのことですが―――
このタコメーター・ストップは以後の都市間移動の途次、すべてで行われていました。
警察官にはカメラを向けないように、と言われていましたので、その模様を写真でお見せできないのは残念ですが、イランではこういうことをしているのか、と頭の片隅にでも置いていただければ幸いです。
なお、イランでは、ほとんどの幹線道路はよく整備されていました。
特筆すべきはテヘラン市内で、我々がまわった限りでは、電柱はすべて地中化され、道路には1本もなかったことです。
初めは気が付きませんでしたが、ガイドに言われて、初めて気づきました。
王政の時代にここまでインフラが進んでいたとは! みな感心しきりでした。