第4日目
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チェンライ → チェンマイ
6時起床、6時半に朝食へ。早くも今日は本ツアーの中日である。
8時34分、一路、チェンマイに向け出発する。足の痛み、依然としてあるが、幸い、昨夜よりもややよくなった感じである。かつて2度ほど、猛烈な痛みが2〜3日続き、歩くことはもちろん、睡眠もままならないことがあったので、戦々恐々としていたが、今回はそこまでは酷くならないようでホッとする。
50分ほど行くと、道路の両側に果物を並べている売り子の姿が目立つようになってきた。
9時20分、それらの一つの店前でストップ。ガイドのアイさんが代表して買い求め、試食用にと皆に配ってくれた。プッツァーという果物だという。
食べてみると、ちょうどリンゴと梨の中間のような味で、なかなか美味であった。
10時20分、ビャング・バーラというドライブインにてトイレ休憩となる。この辺りはまだチェンライとのこと。それにしても、ガソリンスタンドのない、単独のドライブインというのはタイでは珍しい。
皆さん、ここでも買物に興味を示していたが、私は一人離れてあたりを散策する。幸い足は次第に快方に向かっており、まだ多少の違和感はあるものの、歩くのに支障がなくなってきたのは嬉しい限り。
畑では、日本の一昔前のやり方で、農作業に勤しんでいる人の姿が見受けられた。
10時40分出発。一面の田園風景のなか、ひたすらチェンマイを目指す。今はニンニクとタマネギの栽培時期とか。そして2ヵ月後には田植えが始まるとのこと。
12時過ぎ、チェンマイの町に入り、まずは「ホリディ・ガーデン」というホテルで昼食となる。
ようやく他に人のいない個室での食事になったため、ここがメンバーの自己紹介の場となった。もう中日であり、人数も少ないので、ほとんどの人たちが既に話しする仲になってはいたが、中には写真を撮るのに夢中で、交流に乏しい人もいたため、実施に至った次第。
典型的なタイ料理を食べながら、話を聴いていると、ほとんどの人はアジア中心に周っているようで、中にはこのタイに既に7回も来ている人もいた。(右写真、食べかけで恐縮です)
昼食を終え、チェンマイの観光に出発する。とは言っても、今日訪ねる観光スポットはドイ・ステープ寺院の1ヶ所のみで、あとは明日の予定である。
チェンマイ市内の中心部から北西に行くこと、約16km、13時55分、ドイ・ステープ寺院の参道入口に着く。バスを降りた途端、民族衣装を着た山岳民族の女性が土産物を手に群がってきた。いかにも有名な観光地といった風情である。
寺院は標高1080mのステープ山の山頂に位置しているため、306段の階段を登らなければならない。もっともケーブルカーもあるので、足に自信のない人はこちらどうぞと、二手に分かれることになったが、あにはからんや、ケーブルカーの希望者は0で、結局、重量級のガイドのアイさんだけが乗って行き、我々は全員、思い思いのペースで三々五々登り始めた。
「ドイ・ステープに登らなければ、チェンマイに来たとは言えない」といわれるとか。この寺はチェンマイを代表する寺院ということか。
幸い、この頃までには足はほとんどよくなっており、階段も登れるまでに回復していたのはうれしい。
階段はややきつかったが、内外の参詣者や観光客で賑わう中、両側の手すりに刻み込まれた極彩色の竜神ナーガの像に導かれるように一歩一歩登っていった。
頂上に着いて門をくぐると、そこにはケーブルで来たガイドのアイさんが待っていた。
皆が揃うのを待って、見学開始。境内は履物厳禁とあって、まずは靴を脱いで所定の場所に預ける。
境内には数々の煌びやかな建物が並んでいるが、なかでも内部に仏舎利を納めた高さ22mの大仏塔は四方を傘で囲まれて金色に輝き、緻密な装飾の美しさと相まって、ひときわ存在感を示している。
それにしても何という空の青さよ! 金色の仏塔を一層際立たせていた。前に人が立たない状態で写真を撮りたかったが、仏塔をバックに写真を撮る人が次から次へと引きも切らず、エイままよと、やむなくシャッターを切ったのが左の写真である。
この仏塔の周りや、それを取り囲むように建っている数棟の礼拝堂内にはいずれもご利益を求める善男善女であふれ、今更ながら、タイの人々の仏教への篤い信仰心を思い知らされた。
一方、眼下には穏やかな田園風景が広がり、遠くにはチェンマイの街並みも一望でき、心地よい風が暑さをやわらげてくれた。
15時ちょうど、ドイ・ステープ寺院の見学を終え、ホテルに向け帰路についたが、途中、「傘と籐製家具の店」に25分、「銀細工の店」に20分、「タイ・シルクの店」に30分と、3店に立ち寄る。一応すべて製造販売店なので、製造過程見学の名目であるが、実質は販売目的であるのは明らかである。
私にとってはほとんど無用の時間であったが、これによってツアー代金が安くなっていることを思えば、我慢せざるを得ない。
17時20分、初日に泊まった、懐かし(?)のチェンマイ・プラザ・ホテルに到着。夕食は民族舞踊を見ながら別の場所という。
出発まで十分時間があるので、入浴し着替えを済ます。
19時15分、ホテルを出発、夕食に向かう。場所は車で5分とかからないところにある「オールド・チェンマイ・カルチャー・センター」だった。
ここは観光客用に作られた山岳民族の館ともいうべきところで、カントークと呼ばれる丸いお膳に載せたチェンマイの郷土料理を、伝統的なスタイル(座って食べる)で食べさせる。
靴を脱いで預け、中に入った時には、もう既にカーペットを敷き詰めた会場の中庭に、客が大勢座り込んでいて、そのたむろする中を掻き分けるようにして進み、予約してあったスペースに車座になって腰をおろす。
ここには、18年前にも来ているが、確かその時は屋内だったように思う。今はそれだけ規模が大きくなったということか。
ちなみに、カントークとは、ラーンナータイ王朝初期から始まった習慣で、結婚式や新築祝いなど祝いの席で出される料理だとか。
味のほうは、18年前と同様、正直言っていまいちで、見た目ほど美味いものではないが、人によってはいかがなものであろうか。ただ、膳とは別に籠入りでもち米ご飯が供されたが、これは文句なくおいしかった。
さて、ちょうど料理を食べ終わった頃、ショーが始まった。
中庭の中央が平舞台となっており、そこに照明が当てられ、民族衣装をまとった踊り子たちをくっきりと照らし出す様は、優美そのもの、魅了された1時間であった。
最後には客まで巻き込む盛り上がりをみせ、わが添乗員のYさんも加わって花を添えていた。
以下、右の写真をクリックすることにより始まるスライド・ショーで、その一端をご覧いただきたい。
21時20分、ホテルに帰着後、ナイト・バザールが近くにあるというので、数人で再び出かける。
バザールは、ものの5分も行ったところにあるチャンクラン通りの両側に、日用品や食料品、衣類、貴金属、民芸品などを売る出店が立ち並ぶマーケットになっている。
チェンマイでは、伝統工芸が歴代の王によって庇護されてきたためか、今も重要な産業の一つで、銀製品、絹織物、木彫り、陶磁器などを扱う店が多いようだ。
路上にまでせり出すように商品が並び、結構な人出で賑わっていたが、さすがに今日一日の疲れから、あまり歩き回る気も失せ、20分ほどで引き上げた。
22時05分、ホテルに再帰着し、本日の日程を終えた。
(本日の歩数 12329歩)