第4日目
(8月25日)
7時30分起床。初めて熱帯のスコールを窓越しに見る。
8時20分、いつもの13階のレストランでバイキングの朝食。今日の日程はフリータイムなので、時間的に余裕があり、同じテーブルについた添乗員のSさんと話し込む。仕事上の苦労話など気さくに話してくれた。
一たん部屋に戻り、スコールのあがった窓外の景色をパチリ。
10時10分、地図を片手に4人、徒歩で出発。まずはディスカウントセール中のスーパーストアが目に入ったので、見物がてら店内を一回りする。
当てもなく歩くうちに、日本でもその名が知られているラッフルズ・ホテルに行ってみようということになり、迷いつつも何とか行きつく。
抜けるような青い空の下、椰子の緑陰に建つラッフルズの白壁は、きらめく光を反射して美しい佇まいであった。一方、中庭の緑濃い芝生に白い藤の椅子とテーブルが見事に調和し、落ち着いた雰囲気を醸し出していた。
そう、ここはシンガポールで最初に建てられた由緒あるホテルなのだ。日本の旧帝国ホテルと言ったところか。イギリスの作家サマセット・モームがこのホテルを気に入り、たびたび逗留していた由。
庭に面したテラスのテーブルでコーヒーを飲む。食事もしたかったが、さぞや高かろうと思って見合わせる。
ところが代金を払う段になってびっくり。
なんと4人でたったの11.3S$(約850円)、日本でのコーヒー代の半分に過ぎなかった。
これなら食事をしてもよかったのではないかとの思いを胸に、中庭で妻らの写真を撮り、ホテルを後にする。
さて、再び地図を頼りに歩き出し、道々写真を撮りつつ散策を楽しんだ後、オーチャート・ロード沿いのプラザ・シンガプラに入る。
大分歩いたのでお腹が空いており、とにかく何か食べようと、地下の食堂街(?)に行く。できるだけ安く上げようと、女性ら二人は麺類の立ち食い(これが大変まずく、食べられた代物ではなかった由)で済まし、義弟と私はカフェテリア風の店で海苔巻と稲荷寿司を食べる。こちらはまずまずの味だったし、一人前 3.5S$(約260円)は何としても安かった。
館内を散策し、子供らへの土産などを物色後、帰路、大丸を見つけ、中に入るも妻たちのウインドゥ・ショッピングに付き合ったのみ。
15時10分、疲れ切ってホテルに帰着。妻ら二人は途中 京劇を野外の舞台でやっているのを見つけ、30分ほど見物し、後から帰ってくる。今の時期はちょうど日本のお盆にあたるらしい。
シャワーを浴びた後、疲れた体をしばしベッドで癒す。
夕方17時50分、バスの出迎えを受け、Tさん一族とともに総勢8人でかねて予約してあったジャンク・クルーズに出発する。
オプショナル・ツアーなので他のホテルの宿泊客と一緒になる。
18時、クリフォード桟橋から乗船。船は、シンガポール港に停泊する貨物船やタンカー、オーシャン・ライナー、そしてそれらの船に食糧や雑貨を供給する小船の間を縫って沖へと進む。
このおびただしい数の船群を眼のあたりにして、シンガポール港が世界で最も繁栄している港と言われている理由が頷けるような気がする。
夜風が肌に心地よくあたり、街と島と海の織り成す光景にうっとりとさせられる。
特に終盤近くに見た、ライトアップされたシンガホールのシンボル、マーライオンの姿は圧巻であり、写らない事は承知しつつも、シャッターを切られずにはいられなかったほどだ。 (ここでは左のイラストで我慢してください)
船上では夕食も供された。皿に盛り付けられた雑多な料理であったが、結構おいしく、またお替りも自由であった。ちなみに、ソフトドリンクは飲み放題、ビールは一杯 3.5S$(260円)であった。
ここでは流石に外国人も大勢おり、国際色豊かで、ようやく外国へきていることが実感できた。
そばにいたイギリス人母娘と英語で暫時話ができたのも楽しかった。
少し離れたところにソ連人らしい40歳前後のカップル(左写真)がいたが、それが何とも仲睦まじく、時折抱擁を繰り返しているのが、女性が相撲取り並みの大型な身体だっただけに、一層微笑ましく、印象的であった。
20時45分、帰港。再びバスに揺られ、21時10分帰宿。何の事はない、バスの送り迎えとガイド(この場合はむしろ単なる付き添い人)が付いただけで、倍近い代金を取られたことになる。
再びシャワーを浴び、22時ベッドに入る。