トルコ通貨
両替をしたので、早速トルコの通貨について触れておきましょう。
トルコでは、トルコ・リラ Turk Lira(TLと略記)という単位が使われていて、通常「リラ」で通用しています。
紙幣の種類は、10万、5万、2万、1万、5千、1千の6種。硬貨は1000、500、100TLの3種で、それ以下の小額硬貨もあることはあるが、殆ど使われなくなっているそうです。
下の写真が1万リラ札です。肖像人物はトルコ共和国建国の父、アタチュルクです。
このお札、日本円でいくらだと思います?
何と、たったの120円なのです。これが、1年前は220円だったそうですから、インフレが2倍近く進行したわけですね。
空港で1万円を両替しましたら、824,000TLもきて、急に金持ちになったような気分でした。
なお、後日談ですが、その後トルコではインフレが進んだため、2005年1月1日、旧通貨を6桁も切り下げたデノミを行い、2005年中は経過措置として新旧両通貨が並存して使用できるようになっております。
新リラはYTLと標記され、1YTL=1,000,000TLということです。
実際、この10月に東トルコに行った際、1,000,000TLなどの旧札もまだ出回っておりました。
1万円を両替したところ、新リラでは約115リラでしたので、新1リラは約87円ということになりますが、旧1リラではその百万分の一、0.0087銭と、もはや通貨としては死滅状態で、したがって、上掲の10,000リラの旧紙幣は、現在では、わずか87銭の価値しかありません。
12年間で、120円から87銭まで下落したのですから、この間、物価が140倍近く上がったわけで、庶民の生活はさぞ大変だったことでしょう。
EUがトルコの加盟に慎重なのは、宗教の違いのみならず、トルコの経済情勢にも問題があるように思います。