エピローグ
パリでのすべての日程を終え、6月6日20時20分、全日空(NH)206便にてパリのシャルル・ド・ゴール空港を発ち、翌6月7日14時30分、成田空港に着き、無事の帰国となりました。
今回のツアーの特色は、何と言ってもその参加人数の多さです。これまでの私はほとんどが一人参加で、バスでは常にゆったりと2座席を確保したいため、ツアー参加の条件を原則として参加人数が20名以下と自ら決めておりましたので、今回の45人乗りのバスに40名と、ほぼ満席の状態だったのにはびっくりしました。
すべての人が夫婦連れか友人連れで、一人参加は誰もおらず、その意味では全くの初体験でした。
ただ、参加者たちはほとんど人数が多いことには慣れているのか、一向に気にしていない様子で同伴者との旅を楽しんでいたのには感心させられました。
このように一人だったらとても疎外感を覚えたことでしょうが、今回は、こちらも妻を同伴していたので、こんなツアーもあるのかと思いつつも、日程が進むにつれ、同化を余儀なくされてしまった次第です。
添乗員のJ.Mさんもこのような多人数をリードするのは慣れているとみえ、極めて的確に我々に対応してくれ、皆からとても感謝されていました。ただ、このJ旅行社では、私のメイン旅行社であるE旅行社のように毎日の観光メモを添乗員が作成し皆に配布する作業がないので、その点は気楽なのではないでしようか。その点を割り引いても、彼女は抜群の統率力と配慮に富み、誰彼となく公平に笑顔で接してくれる第1級の添乗員で頼もしい存在でした。
今回は、スイスのルツェルンで雨にあった以外は、天気は概ね良好で、恵まれていたほうだと思います。特に自由時間の多いパリで雨だったらと思うと、楽しさも半減、否、9割減だったことでしよう。そう言えば、パリにはこれで4回、延2週間来たことになりますが、いまだ雨にあったことはなく、ラッキーだったと申せましょう。
物価高には驚きました。スイスは未だにスイスフランですが、EUに加盟しているドイツとフランスではユーロを使用しており、レートはほぼ1ユーロ=170円でした。ところがこのユーロ、実質的には1ユーロ=100円がいいところで、日本の物価に比べ、70%高ぐらいの感じで、皆口々にその高さを嘆いていました。
総じて、今回のツアーは、グレードは月並みながら、観光スポットが多様で見どころに富み、妻も行った甲斐があったと喜んでくれたので、まずは所期の目的を達成することができ、合わせて、私にとっては懐古の旅となり、その模様をここにご披露できたことを嬉しく思う次第です。
この拙い旅日記を最後までご覧いただき真に有難うございました。
平成19年12月5日
野口 敏夫