ルツェルン
ホーエンシュヴァンガウの町を後にし、近くのホプフェンという町の湖のほとりにあるホテルで昼食後、約330km走って、いよいよスイスに入り、最初の観光スポット、ルツェルンに着きました。国境通過は一時ストップのみの簡単なものでした。
スイスの中央に位置する美しい街ルツェルンは、昔も今もスイスを代表する観光名所のひとつ。美しい湖と奥に連なるアルプスの山、中世の建物がつむぎだす絵画のような風景が人々を魅了しています。城壁に取り囲まれた街の真ん中をロイス川が流れ、美しい中世都市が両岸に発展していきました。その2つに分かれた街を、屋根付木造橋の“カペル・ブリュッケ”などの橋が結んでいます。見事なフレスコ画が描かれた建物やさまざまな像がついた噴水など、旧市街を歩けば今もかつての街の面影を感じることができます。
カペル橋
近くの湖から流れ出るロイス川に架かる木造の橋。14世紀に造られ、長さは200mで木橋としてはヨーロッパ最古で最長のものです。この橋はルツェルンの旧市街を守るために造られ、屋根で覆われているのが特徴です。橋は斜めに架かり、川の中ほどで折れ曲がっていますが、ここに八角形の塔が建っています。見張台を兼ねた灯台だった塔で、昔も今もルツェルンのシンボルになっています。
生憎、ルツェルン近郊辺りから渋滞に巻き込まれ、カペル橋付近に着いたときはもう19時になっていました。しかもご覧のような土砂降りの雨です。
14年前もここにほぼ同じ時刻に着いた記憶がありますが、そのときはこの町に泊まりましたので、ゆっくりできましたが、今回はこれからまだ70km先のインターラーケンに行かねばならず、そのためカペル橋だけの慌しい観光となった次第です。
実はこの橋、1993年の8月18日に火災が発生し、そのため相当部分を焼失してしまったため、翌年再建されたものなのです。
奇しくも焼失するちょうど1ヶ月前に私はここを訪れていますので、新旧双方の橋を見たことになります。再建部分は木材が新しくなっているのですぐ分かりました。
ちなみに右の写真が14年前に撮った焼失前のものです。
なお、ここをクリックされますと、カペル橋炎上を伝える当時の朝日新聞の記事が見られます。画質が悪くて申し訳ありませんが、切り抜いて保存してあったのをコピーしたものなのです。