1日目

(1122)

 成田 → アテネ

  705分起床。さあ、いよいよ永年の憧れの地、ギリシアへの出発の朝だ。海外旅行はこれで11回目だが、ツアーに一人で参加するのは初めてである。この10日間、果たしてツアーの皆さんとうまくやっていけるかどうか、ちょっぴり不安である。

 935分、妻にしばしの別れを告げて、家を出る。野田線の初石駅から柏へ出、JR常磐線で我孫子へ。ここで成田線に乗り換え成田へ。更に一駅乗って、成田空港駅到着は1133分であった。

 直ちに南ウイングへ行き、託送のスーツケースを受け取った後、正午ちょうどにBエリアのE旅行社受付カウンターでチェックイン。驚いたことに参加者名簿をくれた。初めてのことなり。この旅行社のアイデンティティのひとつらしい。

 待合い席で持参の弁当を食べているうちに、いやに暑くなり、ジャンパーもチョッキも脱ぐ始末。

 1250分、再びBカウンター前に集合、参加者は25名。旅行社社員からの挨拶に続き、航空券の配布を受ける。ここでスーツケースを確認後、出入国カードを貰って必要事項を記入する。

 添乗員のM..Yさんは、20代半ばの笑顔の素晴らしいふくよかな女性で、非常に誠実さを感じさせ、添乗員ズレしていないのがかえって新鮮味があって良い。体力と気力だけは誰にも負けないそうな。

 1310分、いよいよ入場し、以後、出国審査、手荷物・身体検査を経て、36ゲートからルフトハンザ航空LH711便に搭乗したのが1340分であった。

 座席は45C席、配膳室のすぐ後ろ2番目で見通しは悪かったが、通路側なので、まあ良しといったところ。隣A,B席は、私と同世代とおぼしきM夫妻。後で分かったことだが、ご主人の生年月日が私とたった1日違いだった。

 やがて、ドイツ語、英語、日本語の順で、機長の挨拶あり。次いで、安全に関するビデオの上映が、ドイツ語と日本語で行われるのと併行して、エンジンが始動。1417分、離陸した。この頃ようやく機内のエアコンが利き始め、ジャンパーを羽織る。

 機内サービスの案内あり。飲み物、食事、ビデオ上映のことなどのほか、日本人スチュワーデスが5名いることなど。

 程なく新聞のサーブあり。日本の読売と毎日だけだった。毛布のサーブがあり、冷えてきたので膝にまく。続いてスナック菓子とともに飲み物のサーブあり、スコッチの水割りを貰う。ミニボトル1杯分だった。

 しばらくして添乗員のYさんがフランクフルトの空港税480円を集めにくる。

 1550分、昼食のサーブ。チキンか魚かと聞かれたので、チキンにする。人参の椎茸和え、ライス、海苔巻き、そば、苺に、普通のパンにライ・ブレッドが付いていた。飲み物は白ワインを貰う。空港で弁当を食べたので、今回は程々にしておく。

 1740分、映画の上映が始まった。1本目は「Under Suspicion」というタイトルで、ドイツ語か英語の選択だった。2本目はショーン・コネー主演の「The Medicine Man」という映画で、今度は日本語の選択も出来、結構楽しめた。

 2335分、ウォルト・ディズニーの短編漫画に続いて夕食がサーブされる。肉のプラッター風、グリーンつめピース、トマト・人参・菜っ葉のサラダ、キーゥイ・パイナップル・サクランボのデザートにパン2個で、今回はアルコールのサーブなく、お茶のみ。

 食後、時計を8時間遅らせ、ドイツ時間にする。16時過ぎ、ワゴンが通ったので、ビールを求めた。

 1645分、放送あり。ただいまバルト海上空を高度11,100mで航行中、フランクフルト到着は1715分の予定、当地の天候は小雨、気温は14℃など。

 そして、1748分、無事フランクフルト空港に着陸した。外はやはり雨だった。 待合い席で待つこと1時間以上、この間、M夫妻と歓談し時間をつぶす。

 1905分、乗り継ぎ便に乗るため、移動開始。コンコースの長いのに驚く。ゆうに300mはあったろう。10分後に14ゲート前に着いたが、ここでも長廊下に各ゲートが平行に並んでいた。

 1925分、預けた荷物を確認のうえ、LH3726便に搭乗。ちょうど座席は非常口ドアの横で、右側に1座席分弱のスペースがあり、ゆったり。左側に隣り合わせた若い女性は新婚旅行中とか。ときおり言葉を交わす。

 20時ちょうどに離陸、30分ほどして飲み物のサーブ。トマトジュースでのどを潤す。更に15分後に夕食が供されるも、とても食べられず、「No thank you」と断わり、時計をギリシア時間にするため、1時間進ませる。

 睡魔には勝てず、うとうとしていると、23時ごろ添乗員のYさんに起こされる。ギリシア入国カードを書いてほしい由。記入欄に「Father's name」とあったのには驚く。宗教上の関係だろうか。

 2324分、アテネ空港に着陸。やっと着いた! 成田を発ってから既に16時間以上も経っている。シャトルバスで空港ビルへ着いたはいいが、入国審査の窓口が2つしかなく、行列を余儀なくされる。

 2345分、やっと通過したが、今度は Baggage Circuit からなかなか荷物が出てこず、いらいらさせられる。取っておきますから、両替をどうぞ、との添乗員さんの言葉に甘え、24時間営業の空港内銀行に走る。 人手扱いと機械扱いとがあったが、機械のほうが面白そうなので、そちらに並んだが、かえって能率が悪く、一番最後になってしまった。とりあえず、1万円をギリシア通貨に替える。16千余ドラクマだった。

 日付けが変わった010分、専用バスでホテルへ向かう。ドライバーはタブロスさんという人の良さそうな初老の男性で、本土周遊では、すべてこの人が運転する由。
 驚いたことに、この時間でもまだトロリーバスが走っていた。もっとも乗客はまばらだったが。

 033分、ようやくパーク・ホテル着。文字通り大きな公園の真ん前だった。明日の行動予定の説明を受け、部屋に入り、旅装を解いて入浴後、寝たのは午前2時になっていた。

 

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