2日目

(6月4)

 昨夜はロンドン泊まりだったため、何とホテル出発は45分であった。

 24分、ヒースロー空港第ターミナルからブリティシュ・ミッドランド航空(BD)080便にて北アイルランド第の都市ベルファストに向かう。飛行時間はわずか50分ほどであった。

 ベルファストに着き、荷物を専用バスに積み込み、さあいよいよ観光に出発である。

 添乗員を含め23名なので、座席は一人座席づつを確保でき、まずはゆったり出来るのはあり説明: 説明: C:\Users\tonoguchi\home1\ireland\belfast.jpgがたい。

 07分に出発、一路南下し、南アイルランドのニューグレンジに向かう。北アイルランド(イギリス領)と南アイルランド(アイルランド共和国)との国境は1010分に通過したが、ゲートなどはなく、車線表示が白から黄色に変わってそれと分かる程度であった。

 「教えられ 初めて国境 なるを知り」

 ただし、ここからはもはや英ポンドは通用せず、ユーロの世界である。ちなみに旧アイルランドポンドはまだ通用していた。

 行けども行けども、周りはジャガイモ畑と、羊と牛が草を食む牧草地。のどかな牧歌的風景が続く。

 アイルランド人は緑色が好きとのことだか、これは、かつて聖パトリックがクローバーの花を使って三位一体の説明をしたことに由来しているらしい。

 アイルランドは、かのシーザーさえ遠征を諦めた辺境の地で、したがって宗教改革や産業革命などのヨーロッパの歴史の流れから取り残された国だそうで、それだけに古き良きヨーロッパの姿が垣間見られる所以であろう。


 1115分、ニューグレンジに到着。まずはビジターセンターにて映像を観賞し、気分を高揚させた後、ミニバスにて遺跡に向かう。

 ニューグレンジは、緑の丘が続く高台にある約5500年前の巨大古墳で、お椀をかぶせたような形がユニークで、精巧な墓。世界遺産に登録されているという。
(
右写真)説明: C:\Users\tonoguchi\home1\ileland\newgrange.jpg

 ここには謎の渦巻き模様を刻んだ大きな石などがあるほか、注目すべきは、墓に続く通路で、一年でもっとも日の短い冬至にあたる日に陽光が真っ直ぐに墓室に届くように設計されており、実際説明: C:\Users\tonoguchi\home1\ileland\carvedstone.jpgにライトを使ってデモンストーレーションをしてくれたが、古代人の知恵には驚くほかない。

 右の石の写真、拡大してみてください。
 見事な渦巻き模様がくっきりと見えます。

 


説明: C:\Users\tonoguchi\home1\ileland\tara.JPG ビジターセンターで昼食後、再びバスを走らせ、着いた所はケルト王国の遺構がかすかに残る、美しいタラの丘

 左写真の石は、王にふさわしい者が触れると雄叫びをあげるといわれるファルの石で、宗教的行事に使用したと思われている。

 それにしても、のどかな景色に心が和んだタラの丘であった。

 「タラの丘 謂れ知らねば ただの丘」 なぁーんちゃって !

 


 タラの丘を後に、ボイン川という川を右手に見て川沿いを進む。堤防などで護岸されていないので、沿岸の景色が素晴らしかった。

 

説明: C:\Users\tonoguchi\home1\ileland\drogheda.jpg この日はこの後ドロヘダの町を散策し、ベルファストに戻る。

 ここドロヘダは、バイキングやノルマン人による征服、その後の英国による統治など、様様な支配者に翻弄された歴史をもつ町で、城塞都市の面影がそこかしこに残っている。

 右の写真は13世紀に造られた聖ローレンス門で、左右に円筒の物見櫓がある頑丈な石造りの建物である。
 歴史上の数々の戦争では重要な役割を演じてきたとか。

 「中世の 面影残る ローレンス門」

 一日の観光を終え、ベルファストのホテルに入ったのは、1945分であった。

 流石に朝が早かっただけに、いささか疲れた一日ではあった。

 

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