第3日目
(6月5日)
今日の午前中はベルファスト市内の観光である。
ここベルファストは、造船業を中心とする工業によってビクトリア朝時代に発展し、北アイルランド最大の人口60万を擁する都市である。そのため市内には、ビクトリア朝時代の建物やクイーンとかビクトリアという名前のついたものが多いと聞く。
ホテルを9時05分に出発。 現地ガイド、ローズマリーさんの案内で、以下の観光場所を巡った。
最初に訪れたのは、街の中心にある市庁舎(下左写真)で、これは1906年に建造された由。特徴的な中央のドームは高さが53mにも達するという。堂々とした構えは街のシンボルにふさわしい。
正面玄関前にはビクトリア女王の像(下中央)があり、四方にも像があったが、正面向かって右側の倒れた人々の上に冠をかざす像(下右)は1912年に遭難したタイタニック号の記念碑である。
次いで、1845年設立で、学生数21000人を擁する、北アイルランド最大の大学、クイーンズ大学(下左)の中庭を通り、植物園へと向かう。
植物園の最大の見どころは、19世紀半ばに造られたバームハウス(下中)で、正面のドームが非常に美しい。付近には色とりどりの花が咲き乱れ(下)、散策を楽しんでいる人々の姿が見られた。ただし、服装が半袖シャツの人もいれば、コートを着ている人もいた。ちょうど季節の変わり目ということなのだろうか。
この後、植物園内にあるアルスター博物館で、ベルファストの産業の歴史に関する展示を見学し、次の観光場所、聖アン教会へ向かう。
バスで移動中、アルバート時計塔の近くでストップ。
この時計塔、どこかの塔と似ていませんか。そう、あのロンドンにある、ビッグベンそっくりですよね。
恐らくはそれを真似て造ったのでしょうが、ここは地盤が弱く、1862年の完成以来、少しづつ傾斜し出し、今では1mほど傾いているとか。
と言うことは、ピサの斜塔並みですね。
どうぞ、拡大して確かめてみてください。
ベルファスト最後の観光場所はモザイクで有名な、1899年建立の聖アン教会。(左写真)
ここはプロテスタントの教会だが、なぜか二人の司教がおられる由。
3週間前にはエリザベス女王が来臨され、ちょうど右写真で私が座っているところに座を占められたとか。
「英女王の 温もり残る ベンチかな」
市内のレストランへ向かう途中、ドック前を通る。なんとあのタイタニック号はここで造られたとか。
さて、昼食後、ベルファストに別れを告げ、北アイルランド北限の観光地で、世界遺産にも登録されているジャイアンツ・コーズウェイへと向かう。
ジャイアンツ・コーズウェイは、4万本の六角形の石柱がある海岸で、伝説によれば、アイルランドの戦士である巨人フィン・マックールがスコットランドの女性に恋をし、彼女をアイルランドに渡らせるために造ったという。
実際は、6000万年前の地殻変動で、マグマが噴出し、海岸へ流れ出て凝縮したものである。
日本でも、宮崎県の青島、兵庫県の玄武洞、福井県の東尋坊などに同様の自然現象が見られるので、ご存知の方も多いと思う。
ちょっと写真の映りが悪くて申し訳ありませんが、拡大していただければ、石柱がぎっしりと並んでいるのがわかると思います。
ジャイアンツ・コーズウェイからバスを走らせること1時間半、今夜の宿泊地、ロンドンデリーのホテルには18時に到着し、本日の日程を終了した。