ブキツト・メラ
ここブキット・メラ・レイクタウンは、ぺラ州の北部にある町で、7つの島が浮かぶ3000haの人口湖があり、かつてはマレーシア特産の錫を採掘していた地であったが、現在は町全体がレジャー施設に彩られている感がある。
ちなみに、ブキットはマレー語で「丘」、メラは「赤」という意味だとか。
島のひとつ、オランウータン島には、保護されたオランウータンを森に帰すためのリハビリ施設があり、観光の目玉となっているようだ。
本来、オランウータンは、ボルネオ島とスマトラ島にしか生息していないが、この周辺の気候がボルネオ島と似ていることから、保護されたオランウータンを移し、リハビリ活動を行っているとのこと。ご承知のように今やオランウータンは数が激減しており絶滅の危機に瀕していることから、マレーシア政府としてもその対策に躍起になっているらしい。
14時50分、バスを降り、トイレを済ませた後、オランウータン島へ渡るべく、船発着場へと急ぐ。
平日のためか、割と空いていたので、すぐ次の船に全員乗り込むことができた。
乗船後、直ちに救命胴衣を着用し、出航。ただ、あいにく雨が降ってきて、前後左右から吹き込むので、それを避けるのに一苦労だった。中には傘を差している人もいた。
この湖には珍魚アロワナが生息し、日本にも輸出されているとか。
オランウータンの島はすぐ近くに見え、ものの15分もかからず到着した。
オランウータンには、16年前、ボルネオのクチンの森でも出会っているが、今回はそれが間近に見られるとあって興味津々。なにしろ、オランウータンは、一説には最も人間に近い知能を持ったサルだという。
この保護施設には、比較的元気なオランウータンなど自然に近い大きな囲いの中に放し飼いされているグループがある一方、重度の傷を負っていたり、幼児(?)などは、それぞれ個別の檻に収容されている。
なかにオムツをした可愛い赤ん坊がいたが、その名は「ひろし」だという。これは、数ヶ月前に姉妹都市である福岡市長がこの地を訪ねた際に、生まれたので、その人の名をとったのだという。
30分ほどでオランウータンの見学(?)を終え、再び船で戻ることになったが、今度はなぜか観光客で混みあい、1隻を見送らざるを得なかった。