ホタル観賞
先ほどのレストランからはバスでものの10分あまりで到着。
ここは、ホタル見物の名所として知られるセランゴール河口のカンパン・クアンタン(Kampung Kuantan)という所。既に各国からの観光客が大勢来ていて国際色豊か。先着順ということで、我々も列に並ばされる。
蛍が好きな木は、ブルンバンというマングローブで、それ以外には蛍はいないとのこと。ここセランゴールの川岸には、このブルンバンが群生しているそうで、ホタル観賞は月の出ていない雨上がりの夜が最適とか。今夜は月は出ているものの雨上がりとあって期待も膨らむ。
さて、40分ほど待たされた後、やつと順番が来て、救命胴衣を着けて4人乗りの小型ボートに乗り込む。
暗闇の中を静かに舟を進めて行くと、程なく川辺に数え切れない光の点滅が見えてきた。あたりに響くのは船頭の櫓をこぐ音だけ、そして暗やみを背景にゆっくりと点滅するホタルの群れ。他ではなかなか見られない幻想的な光景である。船が進むにつれ、クリスマスツリー(?)の数が増え、光の密度も濃くなっていく。まさに、数百万匹の蛍による自然のイルミネーションだ。
ホタルの光は遠くから見ていると白い光だが、船が近づいたときによく見てみると、実は黄緑色の光であることがわかる。これが本当の蛍光色か。
日本の蛍鑑賞とはまったく違う趣の、壮大な自然にはただただ感動するのみ。これだけでもこのツアーに参加した甲斐があったというもの。
写真はフラッシュが禁じられているため、その光景をお伝えできないのは残念であるが、雰囲気だけでも感じ取っていただければ幸いである。(とても無理か? 肉眼で見られたとおりに再現できないのが口惜しい)
観賞時間は30分と聞いていたが、客が多いためか、一回りして戻った時はまだ20分しか経っていなかった。案の定、まだまだ待っている人が大勢いた。