第2日目
(クアラルンプール→マラッカ→クアラルンプール)
6月14日、6時起床。昨夜は洗髪後すぐ寝たせいか、頭髪がヤマアラシのようになっていたが、ヘアートニックをチョットつけ梳かしただけですぐ落ち着いた。若い頃だったら、こんな場合、落ち着かせるのにヘアードライヤーを10分近く使う必要があったが、それだけ歳をとり、髪そのものが軟らかくなったということだろう。これも年の功(?)
6時半を回ったので、1Fにある「桃園」というレストランに朝食に下りる。時間が早いせいか、まだ人はまばらで、好きな席で食事ができた。朝食なのでもちろんビュッフェ方式で、メニュは中華とマレー料理の折衷といったところで、あまり口に合うものはなかったが、贅沢は言っていられない。ともかく本日の活動に備え、30分余かけてゆっくりと食事を取る。
一旦、帰室後、まだ出発時間まで時間があったが、早めに部屋を出て、ホテル周辺を散策、古めかしい店構えの軒並み、緑豊かな街路樹と超高層ビルの林立するややアンバランスな景観に発展途上にある南国の風情を感じた次第。
改めて外からホテルを見ると、さすがヒルトンの系列だけあって、結構大きく格好もよい。なお、今夜もここに泊まる予定。
9時ちょうど、専用バスにてマラッカに向け出発。クアラルンプールから南東に150km、約2時間の行程という。
シンガポールに続くハイウェイを快適に飛ばしながら、ガイドのトニー君、精力的にいろいろと話してくれた。
マレーシアではガソリンが非常に安い(約50円/1L)ので、シンガポールの人はマラッカまで観光に来て、必ずガソリンを満タンにして帰るとのこと。
マレーシアは多民族国家でありながら、民族対立・宗教対立がない。誰もが中国語、マレー語、英語を話せるように教育されているが、使用言語や宗教はイギリス統治時代から自由であるとのこと。
郊外では土地付きの200uの家が約600万円で買えるとのこと。(ただし、土地はすべて99年間の借地契約である由)
などなど--------
トニーくんは45歳前後の中華系マレー人で、短躯ながらがっしりした体格。流暢な日本語を話すが、やや中華系特有のアクセントで、早口で喋られると聞きづらいことがあった。
1時間ほど走ったところで、セナワンというところのドライブインで20分ほど休憩となる。
もっとも、ドライブインとは言っても、常設の店があるわけではなく、公衆トイレのほかは車上に商品を積んだ移動売店があるだけ。この辺りよほどの田舎なのであろうか。
木陰で日差しを避けていたとき、見上げると見事な瓜に似た実が三つ垂れ下がっているのを見つけた。聞けばこれはジャックフルーツだという。
再びバスに乗り、40分ほど更に走ってマラッカに近づき、高速道路を出る。トールゲートの方式は日本とあまり変わらないが、建物の屋根部分が独特で、異国情緒が漂っている。なお、Smart TAG というのが日本のETC車に相当するらしい。
しばらく行くと右手に「ジャスコ」のマークが見えた。ジャスコへ行けばなんでも手に入るので、マレー人には人気で、今や全国で25店舗もあるという。
トニー君が面白い話を聞かせてくれた。
マラッカというとよくマラッカ海峡を連想するが、これは全然違う。マラッカ海峡はマレー半島とスマトラ島の間の細長い海全体を指すのであって、マラッカの町そのものとは直接関係ない。例えば日本の歌舞伎と歌舞伎町とが違うのと同じようなものだ。以前、マラッカ海峡に海賊が出没するというニュースが流れて、マラッカへの観光客の数が減ってしまったが、これもとんだ誤解によるものだった。
トニー君の話は理解できるものの、マラッカとマラッカ海峡の関係を歌舞伎と歌舞伎町に例えるのは、チヨット無理があるかなと考えているうちに、バスはようやくマラッカの町に入り、建物の壁に「WELCOME TO MELAKA」の文字が目に入った。その下には「World Heritage City」とあり、いかにも町全体が世界遺産となっていることを誇っているかのような印象を受けた。ちなみに、マラッカは、英語ではMalaccaだが、マレー語ではMelakaとなるとのこと。
ほどなく中心地帯であるオランダ広場に到着、下車後、直ちにマラッカの観光に入った。
(マラッカの模様についてはこちらをご覧ください)
マラッカでの観光を終え、再びもと来た道を引き返し、クアラルンプール経由で野生のホタルの生息地セランゴール川へと向かう。約3時間半の行程とか。
途中、クアラルンプール空港近くのベンキルのドライブインにて休息。往路のセナワンと違って、ここは近代的な立派なドライブインで、建物内には幾つもの店が連なっていた。
ここで、ガイドのトニー君から特殊な方法で紅茶を淹れて飲ませる店があると聞いたので、ちょうど喉が渇いていたので、その店に行き、ミルク紅茶を一杯飲むことにした。
何のことはない、淹れた紅茶を高く掲げて器から器へ移すやり方で、果たしてこれで美味しくなるのかと思ったが、飲んでみると、ミロを紅茶で割ったような味で、不味くはなかったが、やたら甘かった。
18時30分近くになって、雨の中、バスはようやくセランゴールの町に入り、まずは川縁に突き出るように建つ中華店「碼頭海鮮楼」にて、夕食となる。
ここは、クアラルンプールから車で約1時間半ほど北に来た所にあるとか。
店の写真を撮り、遅れて入っていったら、なぜか、昼食時と全く同じメンバーの卓となった。本ツアーでは、7人組、5人組、4人組など、グループ参加が多いため、そうなってしまうらしい。
今回は、一応、中華専門店ではあったが、やはりメニュや味付けなどにマレー料理の影響も受けているようであった。
19時20分、腹ごしらえができたところで、ホタル観賞へ出発。幸い雨は上がっていた。
(ホタル観賞の模様についてはこちらをご覧ください)
ホタル観賞を終え、20時40分、クアラルンプールへの帰路につき、もと来た道を走り、21時50分、ようやくホテルに帰着、2日目の日程を終えた。