リューベック
観光は、まず、ハンブルクから北東に約70km行ったところにあるリューベックの町から始まりました。
リューベックは、12〜16世紀にかけ、一時は国王に匹敵する権勢を持つハンザ同盟の盟主として、ロシアや北欧との取引を一手に握り、繁栄を誇った古都であり、トーマス・マンの生地としても知られ、今なお歴史の面影が色濃く残る美しい町です。
旧市街の建物は、大部分が第2次世界大戦時に破壊されてしまいましたが、現在では市民の熱意によって再建され、ハンザ同盟都市の代表格として世界遺産に登録されています。
以下、主な見どころをご紹介しましょう。
ホルステン門
1477年建造の、二つの美しい塔をもつ重々しいレンガ造りの城門で、内部は博物館になっています。この写真で、左隅後方の尖塔は聖マリア教会、右後方は聖ペトリ教会の尖塔です。
そして、門の先、右手にあるレンガ造りの古い建物が歴史的に有名な塩の倉庫です。リューベックは、南方のリューネブルク方面から来る塩の取引で多大な利益をあげていたそうです。
市庁舎
下左写真は、マルクト広場の東側に立つ市庁舎です。暗褐色の重厚な建物ですね。
創設は1226年で、屋上には大きな丸穴をもつた高い壁があり、数々の美しい尖塔は、かつてのハンザ商都の繁栄を誇示しているかのようです。建物の反対側には、1594年に造られたというルネッサンス風の階段(下右写真)があり、目を惹きました。
聖マリア教会
市庁舎のすぐ北隣にあります。1250年頃から1330年にかけて造られた、北ドイツにおける最も美しく巨大なゴシック様式の教会です。
内部は天井が高く、14世紀の優雅なムードに満ちており、ステンドグラスの美しさにも目を奪われました。
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ブッデンブロークハウス
聖マリア教会と通りを挟んだ北側にあります。
トーマス・マンが生まれ、少年時代を過ごした家です。後に彼の小説「ブッデンブローク家の人々」の舞台となり、広く知られるようになったとか。
この家は、もともと富裕な商人により1758年に建てられ、1841年から1914年までがマン家の所有となっていたそうです。そしてこの家からは、トーマス以外にも数多くの文化人を輩出しているとのことです。
よほどの血筋に恵まれていたということでしょうか。
船員組合の家
1535年に建てられたレンガ造りの家です。
歴史的なギルド(組合)の名残で、内部はレストランになっています。
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実際にここで昼食をとりましたが、昔ながらの古い木造りのテーブルや、銅製の明かり、天井から吊るされた船のモデルなどに当時の雰囲気が偲ばれました。 |
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