マイセン
11日目の午後、ライプツィヒからドレスデンに向かう途中、2時間弱走ったところにある、マイセン焼きのふるさと、古都マイセンに立ち寄り、観光しました。
かつてヨーロッパには白磁を焼く技術がなく、シルクロードを通じて、もっぱら中国や日本からの輸入に頼っていたそうです。
ところが、ここマイセンで1709年に錬金術師ベドガーが白磁を焼くことに成功して以来、その発展に力を注ぎ、今や青い剣のマークでお馴染みの高級洋陶マイセンの生産地として広く知られるようになりました。
またマイセンは、幸いにも戦災を免れたため、すべてが昔のままで、中世の面影を残すザクセンの古都でもあります。
国立マイセン磁器工場
右の建物が磁器工場です。外壁に剣のマークがあるのにお気づきでしょう。
「白いゴールド」と称されるマイセン陶器は、ここで秘密のベールに包まれたまま、今日も製造されていますが、一部に製法と造型、絵付けを見せるコーナーがあり、今もひとつひとつが丁寧に手作業によって造られている過程が見て取れました。
“伝統を守る”というと、頑固一徹な印象の年配職人を思い浮かべがちですが、工房にはさりげないおしゃれをした女性の姿も見られました。
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内部には、もちろん直営販売コーナーもありましたが、価格を見てびっくり。我々庶民の感覚とは完全に1桁以上離れているものばかりで、ここでは専ら目の保養に終始した次第です。
アルブレヒツ城
マイセン工場見学後、50分ほどフリータイムになったので、丘の上のアルブレヒツ城まで登っていきました。
ここはエルベ川を見下ろす高台の上にあるかつての城砦跡です。隣には二つの尖塔をもつ大聖堂があります。
ここは、1710年以来、ヨーロッパ初の白磁の製陶工場として1864年まで使われていましたが、発明当初は製造方法を隠匿するため、この城の奥に職人たちを幽閉し、造らせていたと伝えられています。
果たして、職人たちは、この丘の上から下のような美しい風景を見ることができたのでしょうか。
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マイセン観光後、今夜の宿泊地ドレスデンに向かい、30分ほどで到着しました。