第14〜15日目
(4/11〜12)
イスファハン → 成田
帰国の日である。しかしまだテヘラン近郊の観光が残っている。
朝食もそこそこに6時06分にホテルを発ち、イスファハン空港を7時35分に離陸、40分ほどのフライトで、テヘランのメハラバード空港に降り立つこと3度目、直ちにバスで50分ほど行ったところにあるレイ郊外のホメイニ廟に向かう。
この廟は、ホメイニの死後45日間という突貫工事で完成されたという。
このことは、いかにホメイニが権力者であったかを物語るものといえ、いまなお各地にホメイニの肖像画が見られるが、次第に人気は落ちてきているという。
と言うのは、イスラム革命後、イスラム原理主義の制約を受け、国民の自由が束縛されていることから、ホメイニは国よりもイスラムそのものを大事にしすぎたとの批判の声が強まってきているとのこと。
内部は写真撮影厳禁なので、外観の写真を撮った後、カメラをバスに置き、靴を脱いで中へ入る。
内部は棺を納めた場所以外は仕切りがなく、ガランとしていたが、いまだホメイニ信奉者は多いとみえ、結構な混雑振りではあった。中には感極まってなにやら雄たけびにも似た奇声を発している狂信者も見られた。
再びテヘラン市内へ取って返し、街なかのレストランで最後の午餐後、まだ帰国のフライトまで時間があることから、途中、本屋やスーパーに立ち寄りつつ、バスにて市内をパノラマ観光し、空港に向かう。
左写真は最後に立ち寄ったアーサーディー・タワー。
この逆十字形の塔は、1971年のペルシア建国2500年を記念して建てられたそうで、その堂々たる姿は、今やテヘランの貴重なランドマークになっている由。
高さは45mあり、塔の内部は博物館になっているとか。
空港と市内を結ぶ途中にあるので、テヘランへの観光客は必ず目にする光景で、いずれはパリの凱旋門に匹敵する名所になるに違いない。
やがてメヘラバード国際空港に到着、ここで終始我々の面倒を見てくれたスルーガイドのディバン氏と別れ、出国手続きの後、20時13分、イラン航空800便にて離陸し、帰国の途に着く。
幸いなことに、客席は空席が目立ち、好きな席にゆったりと座れた。
中継地のソウルでは更に空き、新しい客は乗ってこなかった。どうやらこの便は、成田〜ソウル間のみの乗客は双方向とも乗せないことになっているようだ。
ともあれ、機内で眠れぬ一夜を過ごした後、4月12日11時25分、成田空港に着陸、15日間の日程を終えた。