ヴァイマール
「このような小さい所にこんなにも沢山素晴らしいものがある町が他にあるだろうか! ここに留まってはいかがでしょう。ここから世界の至る所へ門が開き道が通じているのです。」と、ゲーテがこうヴァイマールを称えた頃、この地は当時既にドイツ精神文化の中心都市になっていました。
この町を訪れた旅行者は皆ほかの町にはない雰囲気に魅せられてしまったことでしよう。
夢を見ているような街並み、旧市街の広場や通りの賑わい、小都市としての静けさと世界の息吹きが混ざり合っています。そう、この町は、ゲーテやシラーが愛した文学と古典主義の都、ドイツ人の心の故郷なのです。
ゲーテの家
1709年建造のバロック様式(左下写真)で、ここにはゲーテの書斎、図書室、居間、客間、臨終の間などに加えて、自然科学者でもあった彼の収集した鉱物や芸術品、更にゲーテの生きた時代を偲ぶ品々を展示した博物館があります。
なお、建物前の肖像は、向かって左がゲーテで、右が「ウイリアム・テル」の作者として知られる盟友、シラーです。
屋敷内は、ヴァイマール公国の大臣にふさわしい風格を備えていますが、同時に親しみやすく、誰にでも手を広げているかのように感じました。
右下写真がゲーテの書斎で、今でも当時の様子がほぼそのまま再現されています。晩年のゲーテは、この部屋で「ファウスト」の第2部を書き上げたそうで、今でもその息遣いが伝わってくるようでした。
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マルクト広場
旧市街の中心はやはりマルクト広場。毎日、市がたちます。
その広場に面して立っているのが市庁舎(左下)です。もともとの建物は1500年代のものだそうです。
そして広場の市場をはさんで、市庁舎に向かい合っているのが、画家ルーカス・クラナッハの家(右下)で、ルネッサンス様式の素晴らしいファサードを見せています。彼はここで最晩年を過ごしたということです。
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この日の夕方、ヴァイマールに別れを告げ、更に東へ行くこと約2時間強、ライプツィヒの町に入り、宿泊しました。