第4日目(2)
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ボホール島
チョコレート・ヒルを後に、南西に下ること、約40分、ボホール海に接するロボック村というところに着く。ここからがいよいよロボック川でのジャングル・リバー・クルーズの始まりである。
船は、ボートを横に繋ぎ合わして、その上に船室を造った粗末なものだが、吹き抜ける風を頬に受けつつ、ジャングルを縫うようにして進むクルーズは、その景観と相俟って実に心地よいものであった。
クルーズは、河口のロアイから2kmほど遡ったところにあるブザイ滝までを往復するコースであったが、昼食もここで供され、その間、歌や踊りのサービスもあり、最後には我々も引っ張り出されて、踊りの輪に入るなど、和気藹々のムードとなった。
以下の写真は、船から見た景観と、船の中での模様である。
(これらの画像も任意の場所からスライドショーでご覧になれます。)
さて、約1時間のクルーズを終え、下船してすぐのところに、ターシャがいた。
ターシャとはメガネザルのことで、中でもここにいるのは世界一小さい
サルとのこと。大人でも体重は120gほどで、体長は20〜30cmとか。夜行性の動物で、蝙蝠やトンボが好物の由。
ここには観光用に数匹が植木に止まっていたが、きょとんとした大きな目が特徴的で、まるで顔中が目という感じであった。
右の写真で人間と対比していただくと、ネズミほどの大きさにしか見えないのがお分かりいただけよう。
ターシャに別れを告げ、ロボック川を渡って西へ10分ほど行くと、ニッパ椰子工場があった。
ただし、工場とは名ばかりの小規模なもので、2〜3人が働く作業場である。
椰子の木には2種類あって、背の高いほうがココナツ椰子で、ニツパ椰子は背の低いほうであるが、その葉を束ねて屋根に使用している由。
まさにニッパ椰子の葉を葺いた屋根の下が作業場になっていて、従業員は作業に余念がなかった。
更に西に行くこと15分ほどで、次の観光スポット、バクラヨン教会に到着。すぐ前が明朝ホエールウオッチングに出発する港である。
この教会は、1595年に建てられたもので、フィリッピンで最
も古い教会のひとつとか。いかにも時代を感じさせる古びた建物である。
中に入ると、チャペルは薄暗かったが、それだけにかえって独特な静寂に包まれ、神聖な空気の流れを感じ、心が癒される思いであった。
なお、祭壇は木製で、その上に金箔を施したものである。(画面が暗すぎて申し訳ありません)
それは、バクラヨン教会より更に西に行ったボウルという町の海辺にあった。
これは、遡ること1565年、フィリッピンとの友好条約を結ぶため、スペインの初代総督レガスピがこの地に上陸したとき、島の酋長シカツナと、互いの腕をナイフで傷つけ、その血をワインに注ぎ、これを飲み干すことで両国の友好を誓い合ったというもので、記念碑にはその時の様子が彫像で描かれていて、興味深かった。
以上で、本日の観光はすべて終了し、更に西に走って、島の西南端に位置するボホール島最大の町(とはいってもこじんまりした町だが---)タグビラランに入り、この町随一といわれるリゾートホテル、ボホール・トロピツクス・リゾート・クラブに到着したのは17時45分であった。
客室はコテージタイプになっており、あいにく、ホテル到着直前から、激しい雨になっていたが、従業員が大きなパラソルで一人一人各自のコテージまで誘導してくれたので、濡れずに済み、有り難かった。
部屋の中は素朴ながら、清潔感に満ちていたが、バスタブはなく、シャワーのみで、タオル類もバスタオルのみで、足拭きマットはおろか、フェイスタオルもなかった。しかし、一人でツインを使うので、2枚配備されているバスタオルを多目的に使えうことができ、その点不満はなかった。
手早くシャワーを浴び、着替えた後、3つあるレストランのひとつ、カフェ・アタナシオに向かう。幸い雨は止んでいた。
そこは天井の高い円錐形の屋根をもつオープンエア型の建物で、内部はやや雑然としていたが、広くゆったりとした感じで、異国情緒満点であった。参加者が13名と少ないので、ひとつの長テ
ーブルに全員が座れ、この頃にはもうみな旧知の間柄のようになっていて、話も弾んだ。
ちなみに料理はシーフード料理で、左写真のようなものがメインであった。甲殻類が多く、私にはあまり合っていなかったが---
夕食を終え、19時45分、部屋に戻り、本日の日程を終えた。