第3日目
(1月14日)
アレキサンドリア
今日は終日、アレキサンドリアの観光である。
ギザから砂漠道路を行くこと約2時間半(約220km)、アレキサンドリアに着いたのは10時近くになっていた。
ここアレキサンドリアは、人口240万を擁するエジプト第2の都市で、アレキサンダー大王の命により建設された港湾都市であり、プトレマイオス朝時代は古代地中海世界の文化の中心都市であったところとか。
まずはグレコ・ローマン博物館に入場する。
1895年の設立、22室からなる博物館で、アレキサンドリアおよびその周辺の主にデルタ地帯から発見された末期王朝時代から、プトレマイオス朝時代、ローマ支配時代の遺物4000点余を収蔵している。
アレキサンドリアといえば、誰でも思い浮かべるのがかの有名なクレオパトラ(左写真)で、彼女の彫像はほかにも見られるが、これが一番実像に近いとのこと。
その次はもちろんシーザー像で、このほかにもアントニウスやオクタビアヌスなどローマの英雄たちの大理石製彫像が見られた。
3番目は、紀元前3世紀頃の陶製の壷で、当時のアレキサンドリアはヘレニズム文化の中心地として学芸ばかりでなく、工芸品の製作が盛んに行われていたとのこと。
次いで、キリスト教徒のカタコンベ(地下式墳墓)を見学。
ここはエジプトに残るローマ支配時代を代表する墳墓だそうで、地下3層のきわめて複雑な構造を呈していたが、残念ながら、アスワンハイダムのおかげで、地下3階は浸水しており、2階までしか見られなかった。
さて、この日最後の見どころはカイト・ベイ城塞。
この堂々たる城塞は、マムルーク朝のスルタン、カイト・ベイ(1468〜95)が、ファロス島の大灯台跡にその資材を使い、15世紀末に建てたアラブ城塞で、東の港を囲む半島の先端に位置している。
頂上部からの港の眺望は素晴らしく、市民の憩いの場となっているのが頷ける。
ちなみに紀元前3世紀に建てられた最初のの大灯台は、高さが135mもあり、その規模の大きさと灯火が消えなかったことで、古代の世界七不思議のひとつに数えられている由。
帰路は再び砂漠道路を通って、途中レストハウスでの休憩を挟み、3時間弱かけてギザのホテルに帰着した。