第2日目
(3/30)
テヘラン → バンダルアンザリ
7時、モーニングコールで目覚める。わずか3時間半の睡眠ではまだ眠い。食欲もないので、朝食には行かず、部屋で、機内食でキープしたクラッカーなどと持参した栄養ドリンクで済ます。
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8時36分、ホテルを後にし、専用バスにて、まずはテヘラン市内観光へと向かう。
鈴駆け並木道を北に向かい、10分余りで最初の観光場所サーダーバード宮殿博物館に着く。
ここは、イラン最後の王朝となったパフラヴィー王家の夏の離宮を博物館として公開しているところで、各部屋の手の込んだ装飾、巨大にして細密な造りの絨毯や贅沢な調度品などから、かつてのシャー(王様)の優雅な生活の一端をうかがい知ることができた。
下の写真は、左から順に、第3夫人の寝室、シャーの執務室で、右端の足だけの写真はちょっと変わっているが、これはパフラヴィー1世の像で、第2次世界大戦で破れた印として上半身を破壊されたものとか。
次に訪れたところはイラン考古学博物館。
ここは、BC500年〜19世紀の考古学的・歴史的に重要な美術品を集めたイラン最大の博物館で、イラン各地の遺跡からの出土品が展示されているところ。
下左の写真は、BC500年の麦の容器、下中は同じくBC500年の棺とのこと。いずれもそんな昔とは思えない見事なフォルムに感嘆することしきり。
下右は1700年前のミイラだそうで、これは塩分の多い土壌に埋まっていたため、腐敗を免れ、発見された由。ちょっと気持ち悪かったが―――
さて、市内のレストランにて昼食後、バスは次の観光地マースーレー村へと北西の方向に進む。
約350kmの道程を途中2回のトイレ休憩を挟み、目的地に着いたのは、日もとっぷり暮れた19時30分、しかもあいにく大雨になっていて、雨合羽を羽織っての雨中の行進(?)と相成った。
ここマースーレー村は、海抜1050mの山肌にへばりつくようにして佇んでいる村で、ご覧のように山の急斜面には平屋根の家が段々畑のように層を成して並んでいるが、この坂があまりにも急なので、通路を造るスペースがなく、人々は屋根の上を歩いて登るようになっている。
実際にこの上を歩いて途中まで登ったが、土産物屋やカフェなどもあり、雨にもかかわらず、観光客と地元の人々で賑わっており、人気の高さを実感した次第。
観光後、遅い夕食を麓のレストランでとった後、更に2時間かけて今日の宿泊地、カスピ海沿岸の町バンダルアンザリのホテルに着いたのは、何と日も変わる寸前の23時45分であった。
ガイドいわく、今日は普通なら1日半の行程でした、とのこと。
入浴やら明日の準備を済ませ、床についたのは1時15分で、2夜続きの午前様、長距離移動とあわせ、まさに疲労困憊の極致であった。