第9〜10日目
( 6月1〜2日)
エルサレム → 成田
4時30分起床。中身の濃かったイスラエルの旅も、とうとう帰国の日を迎えた。帰国便はテルアルビの空港を10時30分に出るので、移動時間および出国検査の厳しいことを考慮し、その3時間前に着きたいとのことで、そのための超早起きである。
朝支度に続き衣類などのパッキングを済ませ、朝食も手早くとり、6時37分、ホテルを後にする。
バスの中で、添乗員のY.Kさんが、私が前日渡しておいた全員の名前入り感想文を読み上げてくれたが、残念ながら、個々人の名前が入った箇所に気づいた人は数人だけだったようだ。
6時37分、テルアビブ空港に到着。世話になったスルーガイドの信夫兆平氏と握手して別れ、まずは手荷物検査へ。
厳しいとは聞いていたが、果たしてスーツケースの開梱を命じられた。中身に光るものがセンサーに反応したらしい。有無を言わせず、“Open it!”と命令口調で言った女性係官の能面のような冷たい表情が、いまだ忘れられない。
原因は、ガイド氏を通じて買った「聖地写真集」の表紙にあったようで、日本で買ったガイドブックなどを含め、どこで買ったのかなど、しつこく質問された末、ようやく無罪放免となったが、気分よいものではなかった。
ガイド氏もそのことは承知していて、バスの中でそのことを匂わしてはいたが、事前に言ってしまうと、皆さん買ってくれないので-----とは、いやはや、商売上手なこと!
こんな調子で、ほとんど全員がスーツケースを開けられたようで、皆が終わるのを待つのに、なんと40分も要した次第。
次いで出国検査へ。入国検査と同様、ここでも、“No stamp, please.”と言ったら、相手の女性係官はいたずらっぽそうな眼を向けて、”Why ?”ときた。やむなく“Someday I may visit to
Arab countries.”と答えると、にっこり笑って通してくれた。
恐らくは、エジプトも、シリア、そしてヨルダンも既に行っているので、再び行くことはないだろうが、実をいうと、まだレバノンが残っているのだ。
もっとも、折角イスラエルに来たのに、入出国のスタンプがないのもさびしいので、後の飛行機の中で、押してもらった人のパスポートを借り、デジカメで撮ったのが左の写真である。
さて、帰国便は往路の時と同じウズベキスタン航空のHY−302便であったが、10時15分発の予定で、その30分前に乗り込んだものの、何でもたついていたのか、一向に始動せず、実際に飛び立ったのは、11時10分をまわっていた。
17時38分(イスラエル時刻15時38分)、タシケント空港着陸。ここで長時間の接続便待ちを余儀なくされた後、HY−527便にて同空港を21時22分に飛び立ち、翌2日の朝8時54分(ウズベキスタン時刻4時54分)、無事成田空港に着陸、帰国したが、この間のことをこまごまと書いても退屈なだけなので省略することとし、機内食の写真のみ披露させていただき、この稿を閉じることといたしたい。
( 続いてエピローグをご覧ください)