第5日目
(4月1日)
今日一日はここスプリットに滞在なので、朝のパッキング作業が必要でなく、いささかホッとした気分で朝を迎えました。
午前中はスプリット旧市街の観光です。
スプリットはアドリア海沿岸最大の港町(人口約21万)で、ローマ皇帝ディオクレティアヌスが隠居生活を送ったところとか。
旧市街は迷路のように細い道が入り組んでいましたが、規模はそれほど大きくないため、迷うようなことはありませんでした。
見どころは、3世紀末〜4世紀初頭建造の、長方形の壁に囲まれたディオクレティアヌス帝宮殿遺跡で、花崗岩と石目のついた大理石の円柱に囲まれたテラスが今なお当時の姿をとどめています。(写真左下)。
この宮殿遺跡はアドリア海沿岸に残る最大のローマ遺跡といわれ、同帝の霊廟であるロマネスク様式の聖ドムニウス大聖堂(写真右下)、アーチ型天井や古代芸術が残るジュピター神殿などとともに、その史跡群は世界遺産に登録されているそうです。
右上の写真で、大聖堂の鐘楼が見えますね。高さは57mあります。実は自由時間にここの最上階まで登ったのです。もちろんエレベーターなどありませんから、螺旋状の階段を一歩ずつ踏み外さぬよう注意して登りました。思っていたよりは楽でしたが、やや危険なところもありました。
下の写真をご覧ください。陸側、海側とも、まさに絶景で、苦労して登ってきた甲斐がありました。
旧市街のレストランで昼食後、午後は車で40分(27km)ほどのところにある中世の小都市トロギルへ行きました。
本土(手前)とシオボ島(向こう側)の間に浮かんでいるように見える島がトロギルの旧市街です。
もともとは陸続きの半島だったものを、水路で隔てて周囲を城壁で取り囲み、要塞化したもので、水面に姿を映す歴史都市の姿は「リトル・ベニス」とも呼ばれ、古くは古代ギリシアの時代からバロックの時代まで都市機能を持続させてきた貴重な見本として、世界遺産に登録されているということです。
北門から南門まで街なかを観光し、後はぐるりと周りを半周しました。
旧市街の中心は東にある広場で、その周りには、13世紀建造のロマネスク様式とゴシック様式の混合した聖ローレンス教会(下左写真)や15世紀建造の回廊、タウンホール(下中)、9〜10世紀建造の聖バルバラ教会などが立ち並んでいました。
そして島の突端の一つには、中世の要塞の一部が残っておりました。(下右)
トロギル観光後、再びスプリットの旧市街を経由し、夕方ホテルに戻り、この日の日程を終えました。